60年代とワシ その1

nangoku692005-11-19

60年代という時代が好きだ。それはワシはまだ生まれてはいなかった時代だ。自分がまだ
陰も形もなかった、、というのは考えてみれば奇妙なものだ。ワシが生まれる以前、ワシはいなかった。しかしその何百年も何千年も、何万年、何億年も前から時間がずっと流れていてワシが生まれてワシという自我が生まれてせかいを意識する。これは、とても不思議な感触だ。ワシが死んでも世界は続いて行くのだろうし、また新しいワシがどこかで生まれているのかもしれない。ワシは宗教的な輪廻というのはあんまり信じてはいないのだが、生まれ変わりはあるんじゃないかと想っている。根拠はない、ただ漠然とそう思うだけ。

ワシの文章には脈絡がない、前述した言葉の中のキーワードから新たなイメージが生まれて行く、それを書き留めようとするが思考が意識に追いつかず、うまい言葉を見つけようと四苦八苦している間にそのイメージが逃げてしまい、頭の中にイメージの無惨な残骸が横たわり、逆にそれ以降の思考の邪魔をする。

話がそれすぎた、ここまで読んでくれた人には本当に感謝だが、何が言いたいのだかピンと来ない人の方が多いだろう。申し訳ない。以後、またいくつか脱線するかもしれないが、ワシが本来、しここに書き記したかった「60年代が好き」というテーマに則してキーを叩きたいと思う。ワシがまだ生まれ得ぬ60年代には一体何があるのか、なぜ60年代が好きなのか軽く60年代と言う時代をワシなりの角度から公証しつつ話を進めていきたいと思う。ワシは当然60年代などかすりもしない80年代に幼少から10代を過ごす所謂、幸せで恵まれた世代の先駆けだ。

初めて60年代を意識した原体験から書き記す、ワシが物心つき始めた保育園の頃、つまり1975年くらい、60年代が終わって5年過ぎた頃、家の隣にはワシの母親の父親の末弟、つまりワシにとってはおじいさんの兄弟が住んでいた、そこの家にはワシより12歳年上の一人娘「アサヨちゃん」が居た。ワシはよくその隣の家に遊びに行っていた。理由は二つある、一つ目はアサヨちゃんの部屋にもう、読まないよとそっぽを向かれておいてあった「女の子向け」の書籍を見に行っていた、それは「乙女のなんとやら」とか「おしゃれなんとやら」みたいな小学校中高学年向けに手芸だの裁縫だのを勧めるような、、学研とかそういうところから出版されているような書籍で何ページがその書籍をめくっていると「おしゃれ鉛筆立ての作り方」というページで目が止まった。そこにはなんとも異様な鉛筆立てのような物が掲載されていた。作り方としてはガラス製のインスタントコーヒーの容器の外側に紙粘土をぐるりと貼付けてそこにビー玉を何個も何個もぐりぐりと埋め込んでサイケなペイントをした、らさあ出来上がり、みたいな代物だった。ワシにはとてもおしゃれには見えなかったが色とりどりのビー玉が埋め込まれたでろでろと融解したような表面処理、その表面に施されたサイケなペイントの不思議な物体が、当時保育園児だったワシを異様に興奮させた。そしてその書籍に描かれているイラストの女の子にも不思議な興奮とエロティシズムを感じた。もちろんエロティシズムなどと言う言葉は知らないが、、その描かれた女の子の目元からそこはかとなく漂うエロを感じた。少し後にそれは亜土ちゃん事、水森亜土ちゃんのイラストであることをNHK教育テレビを観て知る事になるのだが、、。

そしてもう一つの理由だが、これもその家においてある書籍、、百科事典全集が目当てだった。ワシの家にも百科事典はあったのだがなぜかお隣にある黒い装丁の百科事典の方に強く引かれた、何かを調べたりする訳ではなく、お気に入りのページがあってそれを眺めるためにお隣にお邪魔していた、それを眺めているうちにまた新たなるお気に入りを見つけては悦に入るといった具合だ、特に気に入っていたページに、各国の国旗が載っていたページと、オリンピックのポスターが載っていたページ、恐竜や化石などのイラストが載っていたページ、勉強部屋というタイトルで60年代の平均的な部屋の間取りと室内の写真が載せられていたページなどがあげられる、これらのページや写真には、恐竜やら化石やら、それそのものの面白さがあるだけでなくレイアウトや写真の様子、色使い、そういったものもとてもワシをわくわくさせ、もう一つの感情としてものすごくノスタルジックな気分にさせるのだった。余談だが良く見る夢で静かな大きな薄暗い部屋で大きな掛け時計が時を刻むカチコチ鳴っているという夢を見るのだが、夢の中でその時計の音を聞くと胸がぐっと熱くなるのだが、その感情に似ている。

ファッション、風俗などをワシなりに感じていたのだろうと思う。ワシの60'sショックはこうして始まり
後に、ゴジラウルトラQなどの特撮もの、60年代の音楽、ビートルズストーンズグループサウンズ他、映画、若大将、GS映画、漫画、手塚治虫藤子不二雄、書籍など多大な影響を与える年代となったのである。
おっと忘れてた、“アップルのiMac G5欲しい!

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