ワシと大東京ビンボー人生活マニュアル

nangoku692005-12-05

ワシは18歳の時に東京に来た。1990年、バブル崩壊直前だな。ばあちゃんにバス停まで見送ってもらい、修学旅行で使ったでっかいボストンバッグをもって田舎から都会に出て来た。都会と言っても南浦和だったけれどね。うちの田舎には今は駅もあるしセブンイレブンもあるのだが、当時はそんなものは無かった。専門学校に入ったワシはその学校で久保くんと出会いバンドを組む、その久保くんの同郷の友人、福ちゃんに紹介されたのがこのマンガ「大東京ビンボー人マニュアル」である。「これ読んでるとなんだか気持ちがビンボーになる」といって渡されたその本は、読んでみるととっても清々しく朗らかで情緒があってワシにとっては「気持ちがビンボーになる」本とは思えなかった。本日ローソンに行ったら愛蔵版らしき、かの本がサイズを変え2冊にまとめられて並んでいて思わず手に取った。帯のよゐこのコメントはいらないと思った。中をぱらぱらとめくると特に加筆された様子はなく当時のままの中身のようだった。恐らく連載されていたであろう時期は1985年位なのではなかろうか、登場人物のファッションや言葉遣い、作中を流れる空気がとてもいい。のんびりとした80年代の永遠に続く昼下がり的牧歌的且つ情緒あふれるエッセイマンガである。うろ覚えだが、主人公のコースケが代々木公園の歩道橋の上でストリートミュージシャン(サクスフォン奏者)の奏でる「アイリメンバークリフォード」に聴き惚れるシーンなんて80年代のあの暑くも清々しい夏の日差しが本当に感じられてとてもすきだった。コースケの彼女が本当にいいんだなぁ。一緒の花火を観てるシーンも、寝ているコースケうちわで煽ぐシーンもとても良いなぁ。なんだかこのマンガを読むと無性に何か懐かしい感じがする、ワシはよく過去を振り返るタイプの人間だが、このマンガを読むと、アノ暑い暑い、蒼く高い空と、何にも無かった、ぽっかりとしたアノ夏の日が思い出されてならない。

大東京ビンボー生活マニュアル 上

大東京ビンボー生活マニュアル 上

大東京ビンボー生活マニュアル(下) (KCデラックス)

大東京ビンボー生活マニュアル(下) (KCデラックス)

スピード合格!原付バイク問題集

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服部

服部

ベリー・ベスト?すみれSeptember Love

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ゆらっゆらっゆらぁれてらいらいらららい〜
今や一風堂といえばラーメンだけれど、ワシにとって一風堂はアレしか無い。
一風堂の5枚目のアルバム「ナイトミラージュ」が聴きたいな
アレは夜の音楽だ。